車イス生活にも整理収納は有効

今年のゴールデンウィークは10連休。忙しく遊びまわる2番目の子ども17歳を見ながら「あれから1年経ったんだな」と思い返していました。

1年前のゴールデンウイークのちょっと前、2番目の子どもは突然歩くこともモノをつかむこともできなくなりました。MRIや脳波検査をしても異常は見つからず原因不明。起きている時は足や手は動かないんですが、寝ている時にはタオルケットを蹴ったり寝返りをしたり手も同様に正常に動いという摩訶不思議な状態。

子どもといえど身長は私よりも高く、大人が担いで動かすのは重労働。ということですぐレンタルの車イスを調達しました。

(その時にレンタルした車イス)

そしてすぐとりかかったことは整理収納で家の中を2番目の子どもに合わせて整えたこと。車イスでも家じゅうを移動できるように家具を移動し、幸い腕は動かせたので、手の届く範囲に日常使うモノを本人に確認しながら配置し、おかげでほとんどのことは親がいちいち手をかけなくてもひとりでできました

整理収納…その人に合わせたオーダーメイドで作り上げた片づく仕組みは、その人の片づけクセや脳の特性に合わせて形にしていきますが、カラダの特性にも合わせる、という視点に立っても絶大な効果を発揮することを身をもって体験しました

でも考えてみたら腰痛持ちの私は、かがまなくてもいいキッチンにしたりとカラダの特性に合わせた空間づくりをしていたな、と改めて気づいたり…。

(かがまなくてもいいキッチン)

そう考えると、車イスの人だけにかかわらず手や足、その他いろんなところに特性がある人も自分に合わせた空間だったり仕組みを作ることができる整理収納で家を自分仕様にすれば、状態が変わらなくても自分でできることは格段に増えるのだと確信しました。

そしてまだ経験してはいませんが、介護をしている家も介護に使うモノを使うモノが使う場所にあり出しやすく戻しやすいそして誰が見ても分るように仕組みを作れば、介護がラクになったり、ヘルパーさんや他の人が手伝いに来てくれても、分かりやすい環境が手に入ることもよりリアルにイメージできます。

整理収納は片づけてスッキリ、だけではなく「仕組みを作る」ことを利用すればもっとたくさんの人の暮らしの質が上がる可能性は無限に広がるのだと感じました。

だから片づけに悩む方だけでなく、カラダに特性のある方、介護をしている方にもぜひ整理収納を生活に取り入れて欲しいと切に望みます。

ちなみに2番目の子どもはその後、まずは手が動くようになり、足もだんだん力が入り2ヵ月目には家の中では車いすを使わなくても良くなり7月末にはレンタルしていた車イスを解約でき、走ったり自転車に乗ったりといつも通りの夏休みを過ごすことができました。

病状を心配してくださった方、アドバイスをくださった方、尽力してくださった先生方、車イスのレンタル先を探している時、自分のところではすぐ手配できないからと他を紹介してくれた施設の方、「お困りでしょう」と最短で車イスを調達してくれたレンタル業者の担当の方、外出先でも面識はなくてもさりげなく助けてくださった方々…ありがとうございました。

改めて、青森の人って優しいと感じました。

でもひとつだけお願いがあります。車イススペースに健常者が車を停めるのはやめてほしいです。空いていないので待っていると車イスを利用していないのに停めていることが多くありました。車イスを使っている人がそこに停められないと困るということは想像がつくはずです。

青森市内でも、意識すると車イスマークを付けている車は思った以上にあります。もし、ちょっとの間だから、混んで停めるところがないから、逆にすいてるから車イスを利用している人の車もどこにでも止められるだろう…と車椅子スペースに停めたくなったら、その行動で困る人がいることを思い出してもらえれば嬉しいです。

 

    コメントを残す

    メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です