「私、このごみと一緒に暮らしていたんですね」その一言が教えてくれたこと
先日、お片づけサービスに伺ったお客さまのお宅で、印象的な出来事がありました。
お客さまは以前、『片づけ心理学®』と『おしゃれ終活®』を受講され、片づけの考え方を学んだうえで、ご自身でもコツコツと実践を続けてこられた方です。
そのため、未来志向の視点で判断できていて、モノを残すか手放すかの決断がとても早かったのです。
私がお手伝いしたのは、ひとりでは判断しづらい部分を一緒に確認したり、収納の仕組みを整えたりすること。

そして作業が終わった時、手放すことになったモノが入ったごみ袋が11袋並びました。
その光景を見ながら、お客さまがぽつりとつぶやいたのです。
「私、このごみと一緒に暮らしていたんですね」
ごみと暮らしていると、どうなる?
ここで言う「ごみ」とは、生ごみのことではありません。
役目を終えたモノ。
使っていないモノ。
壊れているモノ。
そんな、本当は今の自分に必要ではないモノたちです。
毎日見ていると、それが当たり前になります。
そこにあることが日常になりすぎて、いつの間にか存在そのものに気づかなくなってしまいます。
でも、そのモノたちは確実に場所を取っています。
収納スペースを占領し、掃除をしにくくし、探し物を増やし、家事の手間を増やしています。
そして実は、それだけではありません。
モノが奪うのは、空間だけではない
使っていないモノを持ち続けていると、
「もったいない」
「高かったし」
「いつか使うかも」
「まだ使えるし」
そんな思いも一緒に抱え続けることになります。
つまり、モノだけでなく、過去の迷いや未練、手放せなかった思いまでも保管している状態なのです。
だから片づけが進むと、「部屋が広くなった」だけではなく、「気持ちが軽くなった」「なんだかスッキリした」「次にやりたいことが見えてきた」という変化が起こります。
本当に大切なものが見えにくくなる
整理収納の現場でたくさんのお客さまと関わったなかで感じるのは、モノが多すぎることで、本当に大切なものが見えにくくなってしまっているな、ということです。

大切な服。
大切な思い出。
大切な夢。
大切な時間。
そして、何より大切な自分自身。
それらが、役目を終えたモノの陰に隠れてしまうのです。
だから片づけは、単にモノを捨てる作業ではありません。
自分にとって何が大切なのかを思い出し、これからどう生きたいのかを考える作業なのだと思います。
まずは引き出し一つから
もし今、なんとなく家が落ち着かない。
探し物が多い。
やりたいことがあるのに進まない。
そんな感覚があるなら、引き出し一つでも、棚一段でも構いません。
「今の私に必要なものはどれだろう?」
そんな視点で見直してみてください。
その小さな片づけが、今の自分にとって大切なものを思い出し、これからの人生をどう過ごしたいのかを考えるきっかけになるかもしれません。
片づけとは、ごみを減らすことではなく、本当に大切なものを見えるようにすること。
お客さまの「私、このごみと一緒に暮らしていたんですね」という一言が、改めてそのことを教えてくれたのでした。
改めてそのことを教えてくれたのでした。
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